
変形性関節症とは膝の関節にある軟骨(クッションの役割を果たすもの)が、加齢や筋力低下によりすり減ることによって痛みが生じている状態を言います。多くは50代に発症し、男女比はほぼ1:3です。85%は一般的にO脚と言われる変形になります。
〜病態〜
膝の関節の間にある軟骨(クッションの役割を果たすもの)が加齢や筋力低下によりすり減り、骨と骨の間隔が狭くなります。その結果、骨の縁にトゲのような突起ができたり関節を覆っている関節包と呼ばれる膜に炎症が起こり、一般的に「水が溜まっている状態」になります。膝の内側の軟骨がすり減れば内側に痛みが出ますし、外側がすり減れば外側に痛みがでます。進行例だと両側もしくは膝全体に痛み、腫れが出る人もいます。
〜症状〜
病態の進行状況に応じて「初期症状」「中期症状」「末期症状」の3段階に分けてみましょう。
- 初期症状
- 中期症状
- 末期症状
膝のこわばりや鈍い痛みがあるが、少し休むと痛みが和らぐことが多い。
歩行や階段の上り下りにより鋭い痛みがあり、触ると熱をもっていたり、腫れていることがある。O脚やX脚の変形を呈し、正座困難は困難になる。
上記の症状が悪化し、歩行が困難となる。
加齢や運動不足により筋肉量が低下し体を支えることができなくなります。その結果軟骨に負担がかかり変形性膝関節症を発症してしまいます。体重の増加もまた変形性膝関節症を発症させる原因の1つです。姿勢不良が変形性膝関節症につながるケースもあり、O脚変形は膝の内側に負担をかけ、X脚変形は膝の外側に負担がかかり痛みが出ます。過去にスポーツで怪我をしたことがある人もまた変形性膝関節症になりやすいので注意が必要です。
関節を支えるために筋力トレーニングをします。特に太ももの前の筋力(大腿四頭筋)を鍛えることが大切になります。浮力を使用した水中をーキング、膝への負荷を軽減できるサイクルマシンも初期症状に対して良いアプローチです。
関節への負荷を減らして、炎症を落ち着かせることが必要です。例えば杖の使用、アイシング、生活様式の変更(和式トイレから洋式トイレへの変更など)が挙げれられます。
末期症状に対しては手術を必要とすることが多いでしょう。もちろん心理的なストレスと感染症のリスクなどデメリットもありますが、痛みで日常生活が困難になったり、活動頻度が落ちると筋力低下や認知機能の低下などを起こしかねません。整骨院の先生や病院の先生と相談して、選択肢の一つには入れておきましょう。
初期の変形性膝関節症の可能性がある人、予防をしたい人はぜひ一緒にやってみてください!

